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廉side
入院することになって
やっぱり病気なんやなって思い知らされた
たぶんA泣いたんやろな…
電話した時もちょっと暗かったし
傷つけたくないって思うけど
こればっかりはどうにも出来ん…
俺の前では悲しい顔見せずに
ずっとニコニコして
毎日お見舞いにも来てくれる
その笑顔につられて
俺もいつの間にか笑顔になってて
Aの明るさに何度も助けられた
そんなことを思いながら
気分転換に屋上に行った
久しぶりに外の空気を吸って
1時間くらいそこにいた
そろそろ帰るか…
そう思って自分の部屋に向かっていると
ちょうど角を曲がったところで
走ってきた子とぶつかった
廉「大丈夫か？怪我してない？」
ぶつかって尻もちついた子にそう聞くと
「大丈夫、ごめんなさい…」
って少し目を潤ませながら言われた
廉「そっか、俺も大丈夫やから。でも、危ないから走ったらあかんで？」
そう言うと「うん！」と元気よく頷いた
廉「よし、ええ子やな。じゃあお兄ちゃんと一緒に部屋戻ろうか」
「うん、僕の部屋こっち！」
さっきまで泣きそうやったのに
もう元気になって
俺の腕を引っ張って
自分の部屋に連れて行ってくれた
看護師さんにさっきのこと話したら
ちょっと怒られてたけど
その子の部屋には
サッカーに関係するものがたくさんあった
廉「サッカー好きなんやな」
「うん！大好き！」
廉「そっか…」
大好きでやりたい気持ちはあるのに
病気やから出来ひんのやな…
なんか俺と似てるな…
それからしばらくその子と話した
俺もサッカー好き言うたら
今度教えてってすごいうるさいから
教える約束もして
その日は自分の部屋に戻った
.
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作者名：りり | 作成日時：2021年3月8日 9時
