君がいた世界 (ページ16)

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廉との関係が

思い出作り係から恋人に変わった

最初は実感がなかなか湧かなかったけど

ショッピングをしたり海に行ったり

デートを重ねるうちに

だんだん廉の彼女という実感が湧いた

嬉しくて楽しくて

きっと浮かれてたんだ

学校が始まる前日

私の携帯の画面に写ったのは

廉からの着信

いつもなら嬉しいはずなのに

この時だけは出たくないと思ってしまった

でも出ない訳にはいかなくて

恐る恐る電話に出た

「もしもし…」

廉「もしもし、A？」

「うん、どうしたの？」

廉「あのな…」

やっぱり嫌な予感は当たるものだ

廉「明日から入院せなあかんことになった」

私の隣で元気に笑う廉を見てきたから

もしかしたら病気なんて嘘じゃないかって

何かの勘違いだって

心のどこかでそう思っていたのかもしれない

「そっか…」

廉「うん、ごめんな…」

「ううん、廉は悪くないよ。お見舞い行くね」

廉「うん、ありがとう」

「じゃあね」と電話を切った途端

全身の力が抜けた

分かってたことなのに

いつかこうなるって

分かってて廉に関わって

廉を好きになった

廉の彼女になった

覚悟できてたはずなのに

こんな風に現実を突きつけられると

涙が溢れてきた

1番辛いのは廉のはずなのに

私なんかが泣いちゃいけないのに

溢れる涙は止まらなかった

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