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海人side
また岸くんから買い忘れの連絡が来て
Aに言ったら
まだ日誌書いてないから先帰ってていいよって言われた
言われた通り先帰ったんだけど
外見ると雨が降ってきていて
A傘持ってたかなと心配になった
岸「うわっ、雨じゃん」
海「うん、A大丈夫かな」
岸「そういえばあの日も雨だったよな」
海「そうだったね…」
あの日
岸くんから買い出しを頼まれて帰ってくると
Aがいなかった
岸くんに聞いても
いなくなったことに気づいてなかったらしく
俺が聞いた途端焦りだした
海「ちょっと俺探してくる！」
岸「じゃあ、俺も…」
海「岸くんはみんなのこと見てて」
岸「でも…」
海「大丈夫。俺が絶対連れて帰ってくるから」
そう言うと岸くんは「分かった」と頷いて
俺の背中を叩いた
傘もささずにひたすら走った
近くの公園や駅
Aの姿を探す
周りの目なんて気にならなかった
Aを見つけられたら
無事でいてくれたらそれでいい
走り続けて上がってきた歩道橋
俺と同じで傘もささずに立ち尽くしてる人がいた
Aだった
何やってんだよ…
こんな所で傘もささずに
近づこうとすると
足をかけようとするから
慌てて声をかけた
Aのもとまで走っていき
冷えた身体を抱きしめた
こんなになるまで
なんで誰にも相談しないんだよ…
あと少し遅かったら
俺はAを失うところだった
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作者名：りり | 作成日時：2021年2月8日 10時
