全てが懐かしくて ページ18
『貴方 side』
｢オンマ...？｣
｢A.....？どこに行ってたの....？心配してたのよ！！？｣
私を見るなり涙を流して抱きしめてくれるオンマ
私も2年ぶりに触れる感触に涙が止まらなかった
ずっとずっと会いたくて、触れたくてたまらなかった
｢オンマ、泣いてるの？｣
｢まったく、、世話のやける子なんだから！どれだけ心配したことか、、、っ｣
｢ごめんねオンマ｣
｢とりあえず中に入りなさい｣
震えた声でそう言ってくれるオンマ
｢何か食べる？お腹空いてるでしょう？｣
オンマはいつもこうやって聞いてくれてたっけ
そして、出てくるのは決まって薄い味付けの卵スープ
｢どう、美味しい？｣
｢うん！美味しいよオンマ｣
元の世界に戻れた気がして
オンマがまだ生きていた頃に戻れた気がして
一生このままでいてほしいと思ってしまう
｢A、こんな長い間家を空けて、、、一体どこに行ってたの？｣
｢それは、、｣
アイドルの宿舎に居させてもらってたの
なんて言ったところで信じて貰えないだろうし、さらに混乱させるだけだろうから言わないでおこう
｢心配させてごめんね。知り合いの家に居させてもらってたの｣
｢そうだったのね、、、無事でよかったわ。傷はもう全部治ったみたいだけど、、、｣
｢うん、、ここ以外は全部｣
そう言って髪をどかして首についた大きな傷を見せる
母の手で覆われたその傷は、今にも治ってしまいそうな気がした
｢そのネックレスは？｣
｢これは....｣
オンマが私の首にかけられたネックレスをそっと手に取る
私の宝物の欠片を集めて作ってくれた大切なネックレス
形は変わろうと、それが宝物ということには変わりなかった
｢その知り合いがくれたの｣
｢そうだったの。素敵なネックレスを貰ったのね｣
最愛の人を失い、1人この世界に来た私の心に空いた大きな穴は
決して塞がれることは無かった。
だけど....
" Aは明日から俺と同じ高校に通うの！"
" あ！忘れ物した！！"
" Aの料理ってほんと美味いよな！"
"Aは俺たちが守るから"
思い浮かぶのはみんなの笑顔と楽しい思い出ばかりで
こんなんじゃダメなのに....
空っぽだった私を満たしてくれたのは確かにみんなだったんだ
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rr - コノシさん» まさかご返信頂けると思わず…ありがとうございます！いつまでも待てますので無理のないようお過ごしください！ (2021年7月17日 13時) (
レス) id: 77d89d68cb (このIDを非表示/違反報告)
コノシ(プロフ) - rrさん» 前作からよんでくださっているなんて本当にありがとうございます（ ; ; ）今回の作品もまた更新が遅くなってしまってごめんなさい（ ; ; ）最終話までしばらくの間、首を長くして待っていただけると嬉しいです；； (2021年7月14日 22時) (レス) id: 8f50ae73cd (このIDを非表示/違反報告)
rr - 前作の「世界で一番、愛していました」で素敵な世界観に魅了されて、流れるようにこちらの作品も拝見致しました。期待を遥かに上回る本当に、本っ当に素敵なお話でした…。コノシさん・コノシさんが生み出す登場人物全てを陰ながら応援しています！ (2021年7月13日 22時) (レス) id: 77d89d68cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コノシ | 作成日時：2021年2月22日 14時
