明けない夜は無い日はまた昇る (ページ38)

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木「……確かにただの
Ｃ級隊員じゃなさそうね｣

空「けどお前も結構すごいな
あのサカナ1人で倒したもんな｣

『うん強いね木虎ちゃん』

2人が褒めると
木虎は空閑のひとりに反応した

木「違う
私はあの近界民を止められなかった
誰かが手を貸してくれたのよ
私は自分がやってもないことまで
自分の手柄にする気はないわ｣

そう言って三雲の方に歩き始める木虎

空「なるほど……A級隊員か……｣

『案外いい子だね
気が強いところがキズだけど…』

すると今まで感謝を述べていた
のにいきなり
「馬鹿言うな！｣と怒号が聞こえた

『え？』

男性「何が「助かった｣だ!
うちの店は壊されちまったんだぞ！｣

男性「俺の家もだ｣

女性「うちのマンションも｣

男性「ボーダーは何をやっている！｣

男性「うちのなんで街に近界民が
出るんだ!?｣

三「それは……｣

三雲が答えられず焦り始めた時
木虎が助け舟を出す

木「違界民による新手の攻撃です
詳しくは近々ボーダーから
発表があると思います
損害の補償に関する話はその時に
Ｃ級隊員は下がってなさい
私が対応するわ｣

木虎は三雲を下がらせる

三「あ…ありがとう｣

木「被害に遭われた方々は
ひとまず避難所へ移ってください
非常時です協力をお願いします｣

三雲は街を見て言った

三「街がこんなに壊されるなんて…
こんな光景を見るのは4年半ぶりだ…」

レ［イレギュラーな門を
どうにかしない限り
また同じようなことが起こる可能性があるな］

三「…!」

『そうか…まだ終わった訳じゃないのか』

空「あんまり考え込むなよ」

三「空閑」

空「イレギュラー門は
ボーダーがどうにかするだろ
オサムたちはやれるだけのことはやったよ」

空閑が励ました
空閑の目はボーダー基地に向き

空「ここから先は、
ボーダーのお手並み拝見だな」

そういった

ﾄﾞｫｫﾝ

と遠くで戦闘音が聞こえる
周りは瓦礫だらけ

ﾁﾁﾁﾁと耳につけた無線がなった

「はいはいもしもし？｣

男が耳に手を当て答える

《俺だ片付いたか？》

「こっちは終わりました
向こうのチームももう終わるでしょ｣

《よしお前は本部に直行しろ
城戸さんが呼んでる》

その男は
近界民の屍の上に立っていた
その男は

迅悠一

S級隊員だ

迅「ほう…本部司令直々に…
この実力派エリートをお呼びとは｣

そう笑った