明けない夜は無い日はまた昇る (ページ28)

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25 【木虎藍】ページ28

空「オサムは、
このあとボーダー基地に行くのか?」

三「そうだ、本部に出頭して処分を受ける
嵐山さんとの約束だからな」

『おぉちゃんと約束を守るのは偉い』

空閑「ふむ」

下駄箱で靴を履き外に出る

三「…ん? なんだ?」

『だからさっき言ったじゃん
気の強いお嬢さんが下で待ってるよって』

Aが溜息を吐きながら
三雲と空閑の手を取り
人集りの中に入っていく

三「!!そんなに引っ張るな｣

三雲は注意しながら歩き
空閑は口を3の字にして
Aに引きづられている

人集りの原因は

男子「写真撮ってもいいですか?」

木虎「あー悪いけど、
そういうのはやめてくれる?
写真なんて正直迷惑なの
芸能人じゃあるまいし…」

『芸能人って言うより有名人だよね』

周りの生徒は木虎の言葉を聞かず
写真を撮り始める

『…ちゃんとポーズ取るんだ…』

Aもスマホを出し
写真を1枚撮った

空「A 写真をなんて
撮ってどうするんだ？｣

『ん～何となく？』

写真のアルバムでよく撮れた
写真を見てお気に入りに保存する

ポーズを決める木虎に
三雲と空閑は

「…………｣と無言になっていた

空「なにやってんだ? こいつ…」

木「はっ…!」

ポカーンとする三雲に
疑問がる空閑

3人の存在に気づいたのか
ハッとし咳払いをする木虎

木虎「…待ってたわ
たしか… 三雲くんだったわね
私はボーダー本部所属嵐山隊の【木虎藍】
本部基地まで同行するわ」

男子「A級隊員が三雲先輩を迎えに…⁉」

男子「三雲先輩すげー…!」

周りの生徒たちの羨ましいがる
声と三雲をすごいと褒める人達が大勢いた

三「(なんなんだこの展開は……)｣

『なんと言うか
少女漫画でありそうな展開だね』

空「しょうじょまんが？
なんだそれ？｣

空閑がAに問いかける

『少女漫画は名前の通り
少女と呼ばれる年齢の子が読む漫画で
恋愛モノが多いんだよ』

空「面白いのか？｣

『うーん人によるよ』

学校から少し離れた所までくると
ようやく木虎が口を開いた