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「皆さんまだ寝ていますから、僕の部屋でテラリウムを鑑賞しましょう。新作がたっくさんあるんですよ」

『わーい!!』


ジェイドのエスコートでオクタヴィネル寮に入ると、・・・なんだか暗い空気が漂っている。


「・・・その前に、アズールに会いに行きましょうか」

『え、でも寝てるのでは?』

「それが困ったことに、・・・いえ。本人を見た方が確実です」


ジェイドに連れられるまでもなく寮長室の前へ。
ノック無しで入るのもまた一興ですよ
というアドバイスに従い、不躾にも寮長室へ入った。


『わ〜・・・想像を上回る散らかりよう・・・』


契約書類はもちろんのこと、マジカルペンまで床に放置されている。
仕方ないので全部拾って机に置こうとしたが、これまた散らかり放題の机。
・・・でもないか。
アルバム整理をしていた痕跡があるだけだ。


『アズール氏ぃ〜。隠れても無駄ですぞ』


机の傍にしゃがみ込む。
丁度椅子が入り込む狭い空間にアズール氏が縮こまっているのだ。


「・・・軽蔑しましたか」

『声カッスカス。こりゃ重症だわぁ』


暗くてアズール氏の顔がよく見えないので
引っ張り出す。


『この写真のことでしょ。マジカメ写真の現像くらい誰でもするって』

「貴女の写真だけ そうしてるんですよ?」

『それは個人の自由なので。・・・早速 寝ましょ。写真云々より目の下の隈をどうにかしてくださーい』

「あの・・・・・・オクタヴィネル運動着・・・似合っていましたよ」

『そ、そーですか//』


彼の手を引っ張ってベッドに連れていこうとしたが、
ソファで横になりたいらしい。









「タチウオちゃーん!!」

「フロイド。静かに」

「うぇ・・・アズール膝枕してもらってる〜。ズルい!!」

『じゃ、フロイドには私の肩を貸します』

「僕には何を?」

『・・・・・・・・・・・・せ、背中を・・・』


本当に貸す羽目になった。

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作者名:スカフィロ | 作成日時:2020年8月1日 1時

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