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今までは断り続けていたのが、今日は話を保留にした。
そしたらカリムが
天井に頭がつきそうなくらい飛び上がって
宴だ宴だ〜!!
とか言いながら走り去って行った。
「ハァ・・・。あまり ぬか喜びさせないでくれ。しかし建前でも嬉しいものだな」
『建前じゃない。そろそろ決めないといけないからな 監督生とも相談して』
驚いたように目を見開いた後、本当に嬉しそうに微笑んで
そうか
と言い残し、カリムを追いかけて行った。
『・・・そうだ、スカラビア行こう』
「それはダメぇ」
『おっと、靴紐が解けてる』
しゃがみ込むと、長い脚が私を跨いで行った。
本当に脚が長いのねフロイド・・・。
「タチウオちゃん なんで避けんの。オレ 今まで1回も触れられてねーじゃん」
『そのぶん私がフロイドに触れてマース』
「オレも触れてぇの、この手で」
『あ、マジカルペン落としてしまった』
床に手を着いてバク転。
マジカルペンを回収できたが、
結果的にフロイドの抱擁を回避したらしい。
意図せず。
そう、意図せず。
『フロイドの運が悪いだけだね』
「うそうそ。靴紐だって解けてないしぃ、ペンもわざと落としたのオレ見たもん」
『あ、ジェイド。おはよー』
「無視すんな!」
「おはようございます。Aさん」
肩に手を置いたジェイドに挨拶。
ほぉら、双子の片割れは普通に触れられてるじゃん。
「ジェイドぉ」
「えぇ フロイド」
『・・・ヤな予感』
「その通りですよ。こうして羽交い締めされたらフロイドが来ようが何されようが、避けられないですからね」
『ひぇっ』
フロイドに触れさせないという記録が今!!
破れた・・・!!
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作者名:スカフィロ | 作成日時:2020年8月1日 1時