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話は数ヶ月前に遡る。
街で伊野尾とその彼女が手を繋いで仲良く歩いているのを見かけた有岡は、その時思いたった。
1学年上の伊野尾に近づくすべはない。それならば、その彼女に近づき別れさせて、伊野尾との接点を作り出そうと。
自分でも無茶苦茶な案だということは自覚していた。それでも、何としてでも伊野尾に近付きたかった。
そして____
「大貴くん、聞こえてる?」
「…あー、ごめん!ぼーっとしてた!」
「も〜…いいよ。バイトで疲れてるんだもんね。今日はゆっくり休んでね?」
「うん、ありがと。おやすみ」
彼女が通話を切ったのを確認した後、大きなため息をついてベッドに寝そべる有岡。
有岡が彼女を口説き落としたあの日から、2人は付き合い始めた。それと同時に、彼女は伊野尾に別れを告げた。ここまでは順調。問題はこれから、どうやって伊野尾に近づくか。有岡はその機会を虎視眈々と狙っていた。
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作者名:むにこめ | 作成日時:2022年11月28日 22時