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ar side .
珍しく山田がいない昼休みのこと。
伊野ちゃんとご飯を食べながら、いつものように話していた。
伊「そーいえば最近飲んでないや〜」
有「…じゃあさ!今日久々に二人で飲みに行く?」
伊「えっ、いいの!?やった〜楽しみ!」
伊野ちゃんの笑顔を見て、なんだかほっとした。
…久しぶりだな、仕事帰りに二人で飲むなんて。
俺は張り切りすぎて仕事を早く終わらせた。
でも、伊野ちゃんはまだ終わってなくて…
有「いいよ、待っとくって!」
伊「いいってば!
大ちゃんは先に行ってゆっくり飲んでて?ね?」
有「…わかった!でも仕事終わったらすぐ電話しろよ〜?」
伊「わかってる(笑)」
そんな会話をしてから約一時間半。
さすがに遅いと思って電話を掛けた。
有「…あ、伊野ちゃん?もう終わった?」
伊「いや、俺のは終わったんだけど…」
…俺"の"…?
伊「…山田の仕事、手伝っててさ…」
___え...?
急に出てきた「山田」の名前に声が出なかった。
やっと出せた声は、動揺と少しのイラつきで震えているのがわかった。
有「…どーゆー、こと…?」
伊「色々あって…山田がきつそうだったから、手伝ってて…だから大ちゃんがいいならもう少しだけ、」
…なんだよ、それ…
有「…俺との約束より、山田の方が大事だった?」
伊「……え…?ち、違うよっ…俺はただ…」
有「っ、うるさいっ!もう伊野ちゃんなんか知らねぇよ!」
長い待ち時間に加え、山田の名前を出す伊野ちゃんにムカついて、イライラして、居酒屋の中にも関わらず電話越しに怒鳴ってしまった。
ハッと気づいた時にはもう遅い。
電話からは、怯えたような小さな声が聞こえてくる。
伊「…俺の、話も聞いてよ…大ちゃんのバカっ……
嫌い…」
有「…ああそうかよ。俺の事が嫌いなら、もう話しかけなきゃいいんだろっ?」
伊「っ…そんな、こと…」
一方的に電話を切った。
…ただ、異常なほど悔しかった。
伊野ちゃんが、俺より山田を選んだことが。
俺より…山田の方が好きなのかって……
そう思うと涙が出そうなくらい辛かった。
有「……何やってんだ…俺…」
伊野ちゃんが来るまで待っておこうと烏龍茶を飲み続けていたが、もう限界で。
生ビールを頼み、ヤケになって一気に三杯も飲んでしまった。
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むにこめ(プロフ) - みー汰さん» コメントありがとうございます!!ええっ、本当ですか…!?そんな、本当に嬉し過ぎます…感情移入して読んで下さってありがとうございます( ; _ ; ) 自作でもよろしくお願いします! (2017年3月24日 0時) (レス) id: f1d41cd502 (このIDを非表示/違反報告)
kahoketo0401(プロフ) - むにこめさん» いやいや、最高じゃあらわしきれないくらいです!!はい!待ってます!! (2017年3月22日 21時) (レス) id: 0f2e983f87 (このIDを非表示/違反報告)
みー汰(プロフ) - むにこめさん» 初コメ失礼します!こんなにいい作品に出会ったのははじめてです!すごく感動しました!涙出てきました…!また、ありいの楽しみにしています!お疲れ様でした!ありがとうございました! (2017年3月22日 19時) (レス) id: 965becef9f (このIDを非表示/違反報告)
むにこめ(プロフ) - kahoketo0401さん» コメントありがとうございます!!最高だなんて、もったいないお言葉です…(;-;) 次作でもよろしくお願いします! (2017年3月22日 13時) (レス) id: f1d41cd502 (このIDを非表示/違反報告)
むにこめ(プロフ) - 苺猫カフェさん» コメントありがとうございます!!終わり方微妙かなと不安になっていたので、そう言ってもらえて嬉しいです^^* 次作でもよろしくお願いします! (2017年3月22日 13時) (レス) id: f1d41cd502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むにこめ | 作成日時:2016年11月18日 22時