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突然の大ちゃんの言葉に、俺が最初に発した言葉は肯定でも否定でもなかった。
伊「大ちゃん……後悔、してない…?」
有「…なんで、そんな事言うの?」
とても寂しそうな目で見つめてきたので、俺は目を逸らした。
有「後悔なんてするわけない。…伊野ちゃんは、俺と付き合った事後悔してるの…?」
伊「そうじゃなくて、」
有「じゃあ何で、」
伊「…本当に俺でいいのかって…」
大ちゃんの事好きな子なんて沢山いる。
それに俺は可愛げなんてなんてない男。
特技だってないし、魅力なんて欠片もない。
大ちゃんが俺を選んで、これから先後悔しないだろうか。
俺なんかで…大ちゃんは幸せになれるのだろうか…
有「バカだなぁ、伊野ちゃんは」
伊「…!」
大ちゃんに抱きしめられた。
俺を包み込むように、優しく。力強く。
有「…俺はこの先の人生ずっと、伊野ちゃんと生きていきたい。
伊野ちゃんを、一生愛すことを誓うよ」
伊「…だい、ちゃ…」
有「だから安心して、俺についてきて?
…改めて、
俺と結婚して、"有岡" になって下さい」
こんなバカな俺に頭を下げて、返事を待つ大ちゃん。
…俺の答えはもう、決まっていた。
伊「はいっ…」
大ちゃんは顔をあげて、「本当にっ?」って嬉しそうな笑顔を向けてきて、胸がとくん、と小さく音を立てた。
俺が頷くとすぐに、ポケットの中をゴソゴソと探り、俺の前に差し出した。
伊「…これって…」
有「…受け取ってくれる?」
パカッと開いた箱の中には、銀色の指輪。
それを、大ちゃんが俺の左手を取って、薬指にゆっくりとはめてくれた。
そして、自分の薬指にも同じデザインの指輪をはめた。
伊「だいちゃっ…嬉しいっ…」
有「へへ、よかったぁ」
いつの間に買ってくれていたんだろう。
優柔不断な大ちゃんのことだから、お店のショーケースの前で時間をかけて選んでくれたのかな。
そんな彼を想像すると、凄く愛しくて、涙が止まらなくなった。
伊「だいちゃ…大ちゃんっ…!」
有「わっ!…ふふ、喜んでくれたみたいで嬉しい」
伊「大ちゃんのくせにイケメンすぎる…!」
有「はいはい」
嬉しい…嬉し過ぎるよ…
大ちゃんの肩に顔を埋めると、背中に腕を回してギュッと抱きしめてくれる。
大ちゃんの鼓動が物凄く早くて、緊張してくれてたんだな、って更に愛しく思った。
伊「…大ちゃん、一つお願いしてもいい…?」
有「んー?」
伊「仕事中も…この指輪、ずっとつけててね?」
有「もちろん!」
少し体を離して、引き合うようにキスをした。
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むにこめ(プロフ) - みー汰さん» コメントありがとうございます!!ええっ、本当ですか…!?そんな、本当に嬉し過ぎます…感情移入して読んで下さってありがとうございます( ; _ ; ) 自作でもよろしくお願いします! (2017年3月24日 0時) (レス) id: f1d41cd502 (このIDを非表示/違反報告)
kahoketo0401(プロフ) - むにこめさん» いやいや、最高じゃあらわしきれないくらいです!!はい!待ってます!! (2017年3月22日 21時) (レス) id: 0f2e983f87 (このIDを非表示/違反報告)
みー汰(プロフ) - むにこめさん» 初コメ失礼します!こんなにいい作品に出会ったのははじめてです!すごく感動しました!涙出てきました…!また、ありいの楽しみにしています!お疲れ様でした!ありがとうございました! (2017年3月22日 19時) (レス) id: 965becef9f (このIDを非表示/違反報告)
むにこめ(プロフ) - kahoketo0401さん» コメントありがとうございます!!最高だなんて、もったいないお言葉です…(;-;) 次作でもよろしくお願いします! (2017年3月22日 13時) (レス) id: f1d41cd502 (このIDを非表示/違反報告)
むにこめ(プロフ) - 苺猫カフェさん» コメントありがとうございます!!終わり方微妙かなと不安になっていたので、そう言ってもらえて嬉しいです^^* 次作でもよろしくお願いします! (2017年3月22日 13時) (レス) id: f1d41cd502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むにこめ | 作成日時:2016年11月18日 22時