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ar side .
有「っ…てぇ…」
パソコンのキーボードを打ちながら激痛を感じ、咄嗟に頭を押さえた。
ここ最近…というか伊野ちゃんと喧嘩した日から毎日飲みすぎいて、二日酔いが何日も続いている。
___あの日から、伊野ちゃんとは、ほとんどまともに会話していない。
…いや、ただ、俺が逃げているだけなんだけど…
伊「あ…大ちゃん、」
前から歩いて来る伊野ちゃんを見ると、あの日自分が言ってしまった言葉を思い出して胸が痛む。
それこそ、頭の痛みなんて忘れるくらい。
だから、今日もまたその綺麗な瞳から、
目を逸らしてしまう。
…好きな人を傷つけてるってことくらい分かってる。
こんな俺じゃ嫌われることくらい。だけど…
『伊野ちゃんなんか知らねぇよ!!』
『もう話しかけなきゃいいんだろっ!』
伊野ちゃんに対してあんなことを言ってしまった自分に、無性に腹が立って仕方なかった。
こんなに最低な俺はもう、君と話す資格なんてないんだ。
.
今日は久々に残業をすることになった。
周りには数名しか残っていない。
ふと隣の部署の様子を見るも、伊野ちゃんはいないみたい。
少しほっとして、でもなんだか寂しくも、一人で必要な資料を取りに急いだ。
…誰もいない資料室……だと思ったのに
ただ一人、俺と同じように資料を探しにここに来ていたのは、運の悪いことに今1番顔を合わせずらい伊野ちゃんだった。
伊野ちゃんは俺に気づいて目を向けたが、さすがにもう話しかけるのは諦めたのか、何も言わずにまた資料を探し始めた。
…これでいいんだ。これで…
そう自分に言い聞かせて、伊野ちゃんの後ろを通り過ぎた。
伊野ちゃんは俺よりも背が高いくせに、背伸びをして手の先で必死に資料に手を伸ばしている。
……可愛いな。
俺が背が高かったら、すぐかっこよく取ってあげられたのに…なんてそんなありもしない妄想をした自分を鼻で笑う。
俺も必要な資料を探そうと、棚に目を向けた時だった。
伊「わっ、あっ、!」
声が聞こえて思わずそちらに目を向けると、
伊野ちゃんがバランスを崩していて、上から落ちてくるたくさんの分厚い資料が見えた。
有「っ!!伊野ちゃんっ!!!」
伊「…へっ…」
ガコンッ . .
.
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むにこめ(プロフ) - みー汰さん» コメントありがとうございます!!ええっ、本当ですか…!?そんな、本当に嬉し過ぎます…感情移入して読んで下さってありがとうございます( ; _ ; ) 自作でもよろしくお願いします! (2017年3月24日 0時) (レス) id: f1d41cd502 (このIDを非表示/違反報告)
kahoketo0401(プロフ) - むにこめさん» いやいや、最高じゃあらわしきれないくらいです!!はい!待ってます!! (2017年3月22日 21時) (レス) id: 0f2e983f87 (このIDを非表示/違反報告)
みー汰(プロフ) - むにこめさん» 初コメ失礼します!こんなにいい作品に出会ったのははじめてです!すごく感動しました!涙出てきました…!また、ありいの楽しみにしています!お疲れ様でした!ありがとうございました! (2017年3月22日 19時) (レス) id: 965becef9f (このIDを非表示/違反報告)
むにこめ(プロフ) - kahoketo0401さん» コメントありがとうございます!!最高だなんて、もったいないお言葉です…(;-;) 次作でもよろしくお願いします! (2017年3月22日 13時) (レス) id: f1d41cd502 (このIDを非表示/違反報告)
むにこめ(プロフ) - 苺猫カフェさん» コメントありがとうございます!!終わり方微妙かなと不安になっていたので、そう言ってもらえて嬉しいです^^* 次作でもよろしくお願いします! (2017年3月22日 13時) (レス) id: f1d41cd502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むにこめ | 作成日時:2016年11月18日 22時