19話 ページ22
『はぁ･･･やっぱりか』
私はため息をつき、手紙から顔を上げる。
手紙の内容はこうだ。
・元気に過ごしているか
・学校は楽しいか
・物騒な世の中だから気をつけるように
ここまではいつもと同じだ。しかし、今回はいつもと違った内容があった。
・進路はどうするのか
前の私だったら、迷わず就職だと答えていた。しかし、ここ数日のことを思い出してみる。
雄英から先生が来て話をしたり、パパの昔の言葉を理解したり、沢山泣いた。
そして今日、個性を使ってモサモサ頭と共にヘドロから爆発頭を助けた。
ヒーローに怒りをぶつけた。
こういう人がヒーローになるべきだと思える人に出会った。
久々に"彼"にも会うことが出来た。
ずっと前に捨てたはずの夢が再び私の中で芽吹こうとしているのがわかる。
『･･･こんなの許されないよ。』
そうだ。許されるわけない。私なんかがヒーローを目指していいわけが無いのだ。
ヒーローが嫌いで、憎くて、さらに1度は
『なんで今更･･･』
自分に嫌気がさす。あんなにヒーローを拒絶しておいて。
『･･･ヒーローに･･･なりたいだなんて･･･』
涙が頬を伝っていた。
あぁ、心の中がぐちゃぐちゃだ。苦しい。
────夜。
『･･･ん･･･あれ？外･･･暗くない･･･？はっ！今何時！？もしかしなくても寝てたよね！？』
時計を見ると21時を過ぎていた。
『･･･泣き疲れて寝るとか赤ちゃんかよ。』
自分自身にツッコミつつ、お腹がすいたのでキッチンにむかう。
冷蔵庫からリンゴを取り出し、うさぎの形に切って食べた。美味しい。
『どうしたもんかなー。』
進学か就職。どちらを目指すか。
『あぁぁぁぁ、もう！考えるのやめやめ！』
考えるのは明日にし、シャワーを浴びて寝ることにした。現実逃避とか知らん！
あいにく明日は休みだ。1日ゆっくり考えよう。
『あ、手紙の返事も書かなくちゃな･･･。』
なんて書こうか。シャワーを浴びながら考える。
正直に自分の思っていることを書こうか。それとも前と変わらず就職と書こうか。
髪の毛も乾かし終わり、ベットの中へ。
今日起きたことを思い出す。一つ一つ丁寧に。
『今日は疲れたなぁ･･･』
そうして私は意識を手放した。
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はい、少し時間をおいてからまた更新しますね。
しばしお待ちを！！
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カンナ(プロフ) - ユカリさん» はじめまして、コメントありがとうございます！38話の注意を書いた際に、間違えて非公開にチェックをいれていたみたいです。教えていただきありがとうございました(●´▽`●)ただいま続きを書いてますのでお待ちくださいね！ (2020年11月24日 19時) (
レス) id: 1747199011 (このIDを非表示/違反報告)
ユカリ(プロフ) - はじめまして。お話が凄く気に入りました。ただ37話がなく急に38話に・・・その間が凄く気になります。公開を楽しみにしていますね。 (2020年11月24日 19時) (レス) id: 3cd6fe6c82 (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - アンヘさん» ありがとうございます！こちらの作品でのコメント、初めて貰ったのでめちゃくちゃ嬉しいです(*^^*)頑張ります！！ (2020年11月24日 14時) (レス) id: 1747199011 (このIDを非表示/違反報告)
アンヘ - めっっっっっっっっちゃ面白いです！！！更新無理なく頑張ってください！ (2020年11月20日 9時) (レス) id: a8af1bfbe5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カンナ | 作成日時：2020年4月29日 1時
