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朝の慌しい時間とは真逆で
学校で過ごす時間の流れの遅いこと。
あくびを噛み殺して挑む4限目。
この時間が終わればお弁当♡
……お弁当？
…？
おべんとーーーーーーーーー！！泣
朝のバタバタのせいで
お弁当を忘れてきたみたい。
あーあ。
ママの卵焼きが…泣
唐揚げが…泣
授業も頭に入らないくらい
ショックを受けていると
「ねぇ！あれ！！
あれ見て！渋谷さんじゃない？！！」
窓の側席の女の子がそう言うと
きゃー！と女の子たちが色めき立つ。
わたしとしょうちゃんは
なぜばるくんが来たのかと
はてなマークだらけで顔を見合わせる。
すると、授業終了のベルが鳴った。
しばらくすると
きゃー！と言う声が廊下から
こちらへと近付いてきた。
ガラっと扉を開けて
わたしのお弁当袋を持った
ばるくんが
「おい！A！弁当！！」
なんて言うもんだから、
クラスや廊下にいた女の子たちが
ぎゃー！とかえーー！？とか
騒いでる。
女の子だけじゃなく、
男の子たちもわたしのことを
目を丸くして見てる。
あー。
わたしの高校生活…
おわた…
なんて考えてると
「お前なぁ、感謝せぇよ。」
と言いながらわたしの机の上に
ドンっとお弁当を置くばるくん。
そして、
「じゃあ行ってくるから、先に寝とけよ。」
と言い、わたしの頭をクシャっと撫でて
ばるくんは教室から出て行ったと同時に
ぎゃー！！！！と言う絶叫が聞こえた。
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作者名：あいち | 作成日時：2016年4月17日 23時
