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学校に着き、教室に入ると
いつもの如くわたしの机の周りには人集り。
人…っていうか、女の子の群れって
表現がぴったり。
もちろん群れのお目当てはわたしじゃなくって
ふわふわの金髪とくりくりのお目目の彼。
「Aちゃーん！おはよー！」
安田 章大こと幼馴染のしょうちゃん。
幼馴染というか、しょうちゃんもわたしも
子どもの頃、ばるくんの子分だった。
もちろん、ばるくんから子分認定を
されたのではなくて、わたしとしょうちゃんが
勝手にばるくんを慕っていた。
時にはどっちの方が、ばるくんと
仲が良いかと喧嘩をしたほどだった。
「しょうちゃ…安田くん。
そこはわたしの席なんだけど。」
心の中では
この、ちびっ子泣き虫しょーた！どけろ！
なんて思いながらも、
控え目にしょうちゃんに声をかける。
「また安田くんって言うてるやんかー。
Aちゃん、しょうちゃんって呼んでよー」
まわりの女の子たちが
きゃー！わたしもしょうちゃんって呼びたい！
なんて言って騒ぎ出す。
少しだけ間を置いてから、
「うん、いいよ」とニッコリ笑顔のしょうちゃん。
ばるくんを起こすのも疲れるけど
毎朝、しょうちゃんと群れの女の子の
間でバランスを取るのもかなり疲れる。
ふぅ、と一息ついた瞬間
「あ！渋やんの匂いする！また渋やん
Aちゃんの家行ってたん？！」
この…
ちびっ子泣き虫ど天然しょーたー！！
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作者名：あいち | 作成日時：2016年4月17日 23時
