6 ページ8
「これは…確かにおかしいですね」
深刻そうに呟くしのぶに、Aは必死に助けを求め手を伸ばす。
「し、しのぶちゃん！」
「え？ああ…。悲鳴嶼さん、Aさんを離してあげてください」
悲鳴嶼は一瞬ためらったが、しのぶが常の笑顔ではなく困ったような表情だったため、それに素直に従いAを離した。続けて不死川も下ろそうとするが、それはしのぶによって止められた。
「さて…。これはAさんに原因がありそうですね」
「わ、私！？」
「はい。いきなり三人も同時にこのような状態になるということは、やはりその渦中の貴女に原因があるとしか…」
困ったように眉を寄せ、しのぶはAに問いかける。Aは友人の問いに必死に答えようと、普段あまり動かさない頭を巡らすが、中々答えは現れない。
「う、うーん…」
「何かおかしな物を口にしたとか、血鬼術をかけられたとか、ありませんか？」
そう言われ、ようやくAは原因であろうことに思い当たり手を打った。
「今日倒した鬼が、『お前も苦しめ』って言って謎の光線を浴びせられた！」
「完全にそれですね。どうして真っ直ぐここに来なかったんですか？」
余りに自身に無頓着な同僚に、しのぶはため息を吐きながらそう問う。そしてその細い指で、Aの頬を責めるように二回押した。
「それはごめんなさい…」
素直に誤り頭を下げるAに、しのぶは「しょうがないですね」とようやく笑顔を見せる。そして原因究明は済んだので、今度はこの状況をどうしたものかと考え始める。
この部屋に寝床で寝ている冨岡を合わせると、三人の男性がAに異様なほど惹かれてしまっている。このままここに居させるのは得策では無いが、外に出すのはもっとまずいことを引き起こしてしまうだろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1744人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もみじ - めちゃめちゃ面白かったです！！ (2022年8月1日 19時) (
レス) @page30 id: 32f65dbc25 (このIDを非表示/違反報告)
ハッシュタグ(プロフ) - ななしさん» お読みいただきありがとうございます。今でも反応をいただいており、私としてもお気に入りの作品ですので、そう言っていただけて嬉しい限りです。もしまた機会があれば、読んでいただけましたら幸いです。 (2022年4月9日 0時) (レス) id: bcf3124c84 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - 面白くて一気読みしました！語彙力が凄くて羨ましいです...！シチュエーションも神でした！これからも応援しています！！ (2022年4月2日 17時) (レス) id: 05cc864757 (このIDを非表示/違反報告)
ハッシュタグ(プロフ) - 水城舞梨亜さん» 喜んでいただけて良かったです！リクエスト本当にありがとうございました…！ (2020年10月22日 11時) (レス) id: bcf3124c84 (このIDを非表示/違反報告)
水城舞梨亜(プロフ) - いいいい伊黒さんかっこいい！！！です！＼(^o^)／伊黒さんは、私の推しなんですが、こんなにかっこよく書いていただけて嬉しいです！！(*´ω｀*)後、夢主ちゃんがかわそう…でもなんかすごいです！（語彙力）感情が無いようであって。凄く、本人にあってると思います！ (2020年10月22日 8時) (レス) id: 0e4689ecab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハッシュタグ | 作成日時：2019年11月30日 19時
