【名探偵コナン】私は風見先輩のイヌです (ページ26)

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28歳ページ26

なんとか病院から離れて、路地裏で少し休憩を取る。そのとき、

カツカツとヒールの音が聞こえてくる。

「あら、ボウヤ。こんなところでどうしたの？」

目の前に現れたのはベルモットさんだった。ベルモットさんは妖美に微笑み、私の目線に合わせてしゃがむ。

「ジンがあなたのこと探していたわよ。誰に病院に連れていってもらったの？」
「バーボンさんです」

ベルモットさんは優しく私の頬を撫でる。

「あなたがいないとあたしもジンもやってられないのよ。」

ベルモットさんは携帯を取り出し、プルルルルと誰かに電話をかけ始める。

「もしもし、ジン？」
『なんだ』
「ボウヤを見つけたわ。人手がほしいのだけれど」
『今すぐ行く。』

ぶちりとこちらにも電話を切る音が聞こえた。電話が終わると、ベルモットはにやりとこちらに目線を向ける。

「あなた本当にジンに気に入られているのね。」

この組織で俺のような人間は珍しいらしい。ベルモットさんはジンさんがこちらに来るまで話し相手になってくれた。

「よお、久しぶりだな」
「お久しぶりです。ジンさん」

動かない足を何とか引きずってジンさんの方へ体を向ける。

「お前...足が動かないのか...？」
「骨を折ってしまいまして」

三人の間に謎の沈黙が続いた。