28歳 ページ23
コナンくんは少し考える素振りを見せたあと、
「いいよ!僕もお姉さんのことよく知りたいし」
私は心の中でガッツポーズをした。
少しお見舞いに来てくれた人達と会話をして、皆帰っていった。お土産にティラミスもらっちゃった!
コナンくんはイスにちょこんと座って何か本を読んでいる。
私も何かしたいなー。
「A姉ちゃん、今まで何してたの?」
ぼんやりと天井を眺めているとコナンくんが話かけてきた。子供らしい笑顔を向けている。
「う〜ん。仕事が荷詰まっていたんだよね」
仕事が忙しかったからずっと仕事だという意味を込めて、コナンくんに返事した。
するとコナンくんはほんの一瞬だけ目を細めた。
この行為を私は見逃さなかった。いや、たまたま見ていた。
彼は...工藤新一本人なの??
「へぇ、何のお仕事していたの?」
「化学警察研究所の研究員だよ」
「す、すごいね!!」
コナンくんは何か納得したような表情をする。窓を見ると太陽が沈み始めている。
「もう18時だね」
コナンくんは静かに頷く。今日の病院食はなんだろうなとワクワクし始める。
ゴロゴロゴロとワゴンを押す音が聞こえてきた。
「失礼します」
看護師さんが食事の乗ったワゴンを押して病室に入ってくる。
お食事ですと私の目の前に配膳するとそそくさと出ていった。
「あ!コナンくん、お金渡すから晩御飯買ってくるといいよ」
コナンくんに千円札を渡す。
「ありがとう!」
コナンくんは看護師さん同様とてとてと病室を出ていった。
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作者名:純情調教師 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nomuharu262/
作成日時:2020年6月16日 0時