28歳 ページ20
気づいたら白い天井が見えた。
「気がついたか」
隣を見ると風見先輩が座っていた。私はふと自分の手のひらを見つめる。
「戻ったんだな」
風見先輩は優しく私に微笑んだ。
「はい。」
返事をすると風見先輩は私を優しく抱き締めた。傷が痛んだが嬉しかった。やっと戻ってこれたんだと。達成感で心が満たされていた。
「私、生きているんですね!」
「そうだ!!」
風見先輩と感動の抱擁をしていたときがちゃりと音を立てて、扉が開いた。そこにはグレーのスーツを見に纏ったバーボンさんがいた。
「風見から話は聞いた。君をとても酷い目に合わせてしまったな。すまない」
まるで今までの姿からは想像できない雰囲気で話される。
「スコッチのことも..聞いた。
...ありがとう」
バーボンさんは私に頭を下げる。
「頭をあげてください..えーっと」
「警察庁警備局警備企画課の降谷零だ」
風見先輩よりお偉いさんなんだね。風見先輩より年下なのに。風見先輩してやられたね。
「坂本ナツこと毛利Aです」
いつも通りの元気さが戻ってくる。風見先輩はそんな私をにこやかに見つめる。
「あ!風見先輩、担当医の方を呼んでもらっても??」
「あぁ」
今からお家に帰らせてもらうために説得しよう。
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作者名:純情調教師 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nomuharu262/
作成日時:2020年6月16日 0時