24歳 ページ12
「取りあえず、スコッチはこれからはFBIが保護する。明日、こちらにジョディ捜査官が迎えに来てくれるだろう」
赤井さんは携帯をうちながら説明する。私も風見先輩に連絡を入れないとな。私は白い携帯を取り出し、風見先輩にメールを打つ。血糊まみれの諸伏さんの写真も送った。
「そういえば、なんで諸伏さんはNOCだとバレたんでしょうね」
私はふと疑問に思ったことを声に出す。その発言に二人とも返事はしてくれなかった。そりゃそうだろう。考えたくもない。だって警視庁に逆スパイが存在する可能性があるのだから。
警視庁に入るところを見られたとかならまだ、落ち着いていられるのだが。
「あんまり彼を困らせるな」
赤井さんの一言で私も思考が停止する。
赤井さんはジョディ捜査官と連絡を取り終えると私の腕を掴んだ。
「そろそろ帰れ」
え?酷くない?辛辣じゃない?
単刀直入にそんなこと言う?
「君がここにいられても困る」
私、ほんっと辛いんだけど?
私は渋々、扉の方まで歩き、脱いだスニーカーを履いた。
「君は今回のことでバーボンに嫌われているだろうから気をつけたまえ」
なんだよ。背後からグサッて来るかもしれないってか?
「ご心配ありがとうございます」
私は赤井さんに軽く頭を下げ、部屋を出た。
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作者名:純情調教師 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nomuharu262/
作成日時:2020年6月16日 0時