【刀剣乱舞】愛され少女は自覚なし。 (ページ11)

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石切丸side ページ11

あれは...新しい主様でしょうか？

前の主と比べてしまうのですが、

単刀直入にいいます、...可愛いですね。

前の主(おっさん)はとてもふわっとした

和やかな雰囲気は全くありませんでした

からね。

「新しい審神者ですかー？」

「ほう、これはこれは」

今剣と小狐丸が興味を抱いたようです。

『あ、あの、新しく審神者を勤めさせて
いただきます。Aです、
よろしくお願いします！』

今まで通り頭を下げる。

「ほう、あなたが新しい審神者ですか。
私は小狐丸。こちらは石切丸。」

「よろしくね」

「僕は今剣！」

『よろしくお願いします』

三日月が自己紹介しない。

「三日月？」

「俺は三日月宗近だ。
この通り、俺は機嫌が悪い。
早くこの本丸から出ていってもらえると助かる。」

「何を言いますか！三日月殿！」

小狐丸が三日月に対して声を荒らげる。

『いえ、大丈夫ですよ。
そう言われるのは分かっていた事ですから。』

とても大人しく利口な子なんですね。

『私もあなたがた刀剣男士方が話の通じる方で安心しました。
もう、顔を会わせたら斬られるのかとばかり...』

「そんなわれわれは人間みたいに人でなしではないですぞ！！」

確かに、

『やっぱり神様なんですね。人間とは違います。』

この子は一体どうしたのかな？

新しい審神者の顔が暗くなる。

『まあ、人間というのはとても自己中心的で。
人に押し付けたり押し付けられたリ...』

さっきとは打って変わって、審神者の様子がおかしい。

『私もこれ以上あなたがたに人間の醜さを知ってもらいたくありません。』

「何を言いますか！！審神者様！！」

彼女の後ろからはこんのすけ。

状況が読み込めない三日月がぽかんと口をあける。

『私は自信がないんです！人見知りで人とまともに会話ができない！
もしかしたら私も彼らを傷つけてしまうかもしれない！』

「何をいいますか！！今さっきまで彼らと会話をしていたではありませんか！」

確かに。

『確かに』

そこは認めるんだね。

『もし、私がここの前の主のように彼らを傷つけるようなことがあれば...
こんのすけ、私を斬ってくれる？』

「...」

こんのすけが黙ってしまう。

しばらくの沈黙が部屋を包み込む。

遠くの部屋から粟田口兄弟の賑やかな声が聞こえてきた。

「お主、面白いことを言うな。
お主の想い、しかと受け取った。その時は俺が代表しよう。」

この沈黙をやぶったのは三日月だった。