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『しかし死体愛好だなんて変な趣味してるな』
「ま、まぁ…そうですね」
横で車を運転する佐々木の顔は少し苦笑いを浮かべている。
『…琲世はどう思ってるんだ、喰種の事。今回の様な変わった奴もいれば沢山の人間を殺して食らう大食いもいる。…自分で人間を狩れずにいる喰種だって』
信号が赤に変り静かに止まった車には自分たちの小さな呼吸音が聞こえるだけだった。
「…僕は全員が全員悪い人だとは思いません。…これと言った理由があるわけじゃないんですけど。でも世間が悪と見なしている間は僕達には喰種を狩ることしか出来ないと思うんです」
さすがお人好しだな、なんて呟いてみれば佐々木は 茶化さないでください と困ったように笑った。
『まぁ、結局人間も喰種もお互いに知らな過ぎるんだろうな。…人間が生きるために家畜を殺して食べるように喰種だって生きるために人を殺して食べるしかない。喰種にいつ殺されるか分からない恐怖に怯えるのも食料にありつけなくて飢餓に苦しむのも自分がその立場にならないと到底理解できない。』
「黒宮さん…」
『……俺だから言えることなのかもしれないけどな。俺には"どっち"の気持ちも理解できるから』
そう言った黒宮は窓の外を眺めながら小さく息を吐いた。佐々木には黒宮の言葉に少し引っ掛かりを覚えたが詳しい事を聞くことは出来なかった。
「…(なんで、そんな顔をするんですか)」
普段は見せない黒宮の表情に佐々木はただ困惑してしまっていた。
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なゆゆん - 続きが気になります！夢主がめっちゃ好きです！更新頑張ってください！！ (2023年1月1日 10時) (
レス) @page31 id: 2f071b2218 (このIDを非表示/違反報告)
狂狐(プロフ) - 更新楽しみにしてます！文才も素晴らしいと思いますし憧れです！…イチコメGET！ (2019年9月29日 19時) (レス) id: 8ba41bb7e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨宮 | 作成日時：2019年7月14日 9時
