深紅と漆黒の恋物語 ｢shrn｣

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｢んーん、嫌じゃないよ! 最近のショウ、レンに構ってばっかで俺に構ってくれなかったもん! クリスマスは俺が独り占めできるんだよね?｣


｢おう、そうだよ｣



恋人のショウは、クリスマスをメンバーのカイトと過ごすらしい。


…なんやねん、ショウのヤツ…いつもやったら、俺がユータと遊びの約束とか、食事の約束立てとったら｢キシくん、こいつ俺のだから｣とかなんとか言って、腕引っ張ってくくせに…。


なんで、今日に限って、来ないん…? ほんまは…俺やって、ショウと過ごしたい。


ショウの作った美味しいご飯食べて、高いシャンパン開けて、2人でお風呂入って、そのまま…イチャイチャしたい。


最近はジャニアイとか、色々仕事が多いから2人でゆっくり過ごせる時間なんてほとんどない。


せやから、今日は…ショウにベッドの上で熱く甘く、愛して欲しい。そう思ってた。


でも俺は、素直に言えないタイプ。ショウ以外のメンバーやったら、素直にお願いごと言えるんやけど…。


やっぱり、今日くらいは俺から素直にならんとあかんかった…?


クリスマスまで、ワガママでツンデレな恋人の言うこと聞くん、嫌やった…?


昨年も、一昨年も、その前の年も…俺とショウは2人でクリスマスを過ごしとった。


いつもショウは、クリスマスにしか食べへんような料理をいっぱい作ってくれて、でもどれも白米との相性がバツグンで…。


その美味しい料理を、今年は…俺やなくて、カイトが食べるん…?


もう俺は要らんの…? 俺より甘え上手で可愛いカイトの方がよくなったん…?


っ…あかん…泣きそうや…。

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