偽りの中の真実｢FK｣｢shrn｣ (ページ3)

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店の真ん中辺りに案内され、ソファに座るよう促される。

…今思ったけど、男だけでホスト遊びって…。

変な目で見られる気しかしねぇんだけど。

｢ヒロさん!｣

｢お、レン。迷わず来れたか?｣

｢はい、なんとか｣

俺の専門時代の後輩のナガセレン。端正な顔立ちにスラッとした手足、髪の毛を金髪に染めてるレンはそこらのホストより綺麗だ。

…あいっかわらず綺麗な顔してんなぁ…。系統としちゃ、ガヤと似てんのかな?

｢あ、あの、俺ここ来て良かったんですか…?｣

｢ん? いいのいいの、飲んでってくれってマネージャーに言われたし｣

｢そ、そうですか｣

｢お待たせしました。No.1のガヤさんと、No.2のショウさんです｣

｢お待たせ、ヒロ｣

｢おう、あ、レン。こいつ、俺の幼馴染みのガヤ。んで、レンの隣に座ったのがショウな。
ガヤ、ショウ。俺の後輩のレン、せっかくだから呼んだんだ｣

｢へぇ、ヒロの…こんにちは、ガヤです｣

｢こんにちは、ショウって言います、よろしく!｣

｢あ…えっと、レン、です｣

レンは人見知りの気があるのか、ガヤにもショウにも目を合わせずに自身の服の袖をいじいじと弄っていた。

おーおー、男の俺から見てもあざといな、おい。

ガヤもショウもこういう子好きなんだろうな。俺には出来ねぇわ。

｢ふふ、そんなにかしこまらないで? ショウ、レンくんにお飲み物お作りしてあげて｣

｢はい｣

｢ヒロはなに飲む?｣

｢ガヤの売上になるのでいいよ｣

緊張してるレンを見兼ねて、ガヤがレンの頭を軽く撫で、そのままグラスを取り、氷を入れて俺に何を飲むか尋ねた。

…どうせ割引されんだし、ガヤの売上になる方がいいだろ。…まぁ、俺の持ってるお金じゃ、ガヤが納得するくらい入れてあげられないけど。

｢なにそれー、大切な幼馴染みからお金巻き上げようなんて思ってないよ? 俺。ヒロの飲みたい物を飲もうよ｣

｢…んじゃ、カシオレ、｣

｢ふふ、コーヒーじゃなくて?｣

｢コーヒーより、カシオレの方が売上になんだろ。コーヒーはスタンダードじゃんか｣

｢そんなこと気にしなくていいのに｣

そう言ってガヤは笑った。…俺だって、ガヤの売上の一部になりてぇんだよ。

俺なんかよりも沢山出してくれる人が大勢いるのは知ってる。でも…俺のことも、覚えておいて欲しい。