君を思えば思う程【青】 (ページ21)

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『ほんまに来たんですね…』

渋「なんや、不満か？オッケーしたくせに」

『あんなこと言われたら断れないです！』

俺が会いたいんやって

絶対わたしが断れへんように言ったんやもん

ずるいわ

渋「で、なんでお前ヤスのこと避けるん」

『いきなりですか』

渋「言わんと帰さへんぞ」

『それは困ります』

渋「だったら言えや」

言葉とは裏腹に、声と表情だけは優しい渋谷さん

『安田くんは、アイドルです。わたしみたいなんが近づいたらダメやと思うんです』

渋「うん、で？」

『へ？』

渋「ヤスがアイドルやから、それだけなん？」

『……そうですけど、』

渋「なんや、くだらん」

な…っ！！

渋「ヤスはお前のこと気になってんで」

『え？』

渋「Aちゃんの学校でロケ決まった時、誰よりも楽しみにしとったんはヤスやで」

『だって、それは学生証返すのに好都合やったから…』

渋「ほんまにそうやと思うん？」

『…っ』

渋「Aちゃんの言うてることは、ヤスがファンの子に軽く手出すような男やって言うとんのと変わらんで？」