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たつくんの腕の中は妙に落ち着いて
高ぶってた気持ちがすぅっとなった
大「Aちゃんが来てくれへんかったら、毎日おんなじ生活はつまらんかったやろうし」
『……』
大「Aちゃんがおらんかったら、俺いろんな女の子と遊んでばっかりやったと思うねん」
『……』
大「Aちゃんは、あそこにいてええんよ。Aちゃんの帰る場所はあそこじゃなきゃダメや」
あそこはわたしの家じゃないとか
散々ひどいこと言ったのに
それでも優しく接してくれるたつくん
その優しさが痛い
けど、なぜか嬉しい
大「こんな時に言うのもなんなんやけど…」
『うん』
大「俺Aちゃんのこと好きやねん」
『……え、』
大「気づいたら放っておかれへんくなってて、ああこれって好きってことやんなって」
たつくんの顔が見えない
ていうか、たつくんが見せてくれない
大「Aちゃんの返事は聞かへんよ、知っとるから」
『たつくん、』
大「だからさ、頼ってくれへんかな。俺やなくてもええ。村上くんとかさ、Aちゃんにはみんながいるやん」
みんな待ってるで
って
そのたつくんの言葉に救われた気がした
ただみんなから逃げてただけの自分
そんな自分とはもうサヨナラしよう
『たつくん、ありがとう』
大「んふ、いいえ」
『抱きついていい?』
大「いつでもどうぞ?(笑)」
わたし、たつくんのおかげで少し変われそうです
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作者名:りゅこ | 作成日時:2017年10月5日 23時