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すばるくんの声が聞こえて顔を上げたら
そこにはみんながいて
『有紀さん、みんな、来た……』
有紀さんの肩を叩いてそう言うと
立ち上がって、みんなに深くお辞儀した
有紀さんを見るみんなの顔が怖い
渋「………なにも、してないやんな?」
『わたしは大丈夫だから、心配しないで』
泣きそうな顔をしながら丸ちゃんが駆け寄ってきて
有紀さんとわたしを遠ざけた
丸ちゃんの腕の中で、有紀さんと目が合う
有「本当に、すみませんでした」
錦「そんなんで済むと思って…!」
村「亮…!」
横「どっくん、あかん。もう話はついてんねん」
有紀さんはゆっくりわたしと丸ちゃんに近づくと
もう一回深く、深くお辞儀をして
有「ありがとう、さよなら」
それだけ言って、搭乗口へと走っていった
あ、やばい、フラフラする……
急に目眩がして、丸ちゃんの腕を掴んだ
丸「Aちゃん!?」
渋「A!?…て、なんで笑ってんねん」
『言いたい事、言えて嬉しい』
心配かけんなって、ヒナちゃんにデコピンくらった
丸ちゃんは泣きそうだった
みんなは、優しく微笑んでくれた
『ありがとう、みんな』
そして、有紀さん
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作者名:りゅこ | 作成日時:2017年10月5日 23時