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絶対許さないって思ってたけど


それでもやっぱり嫌いにはなれなくて







有紀さんを否定することは、

一度でも丸ちゃんが好きになった人を否定することになる






それだけは絶対にしたくなかった

できなかった






ふと目の前を見ると

有紀さんは静かに、声を押し殺して泣いてた








有「谷中さん、ごめんなさい。ごめんなさ…!」








ごめんなさい、を繰り返す有紀さんを

わたしはぎゅっと抱きしめた







『もう、泣かないでくださいよ』


有「うっ…」


『ほら、有紀さん、笑ってください。有紀さんには笑顔が一番似合うんだから…』






返事の代わりに、

わたしの背中にぎゅうっと回される有紀さんの両腕









有「谷中さん、ありがとう…」







顔を上げて、一瞬見せた笑顔はとても素敵だった

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作者名:りゅこ | 作成日時:2017年10月5日 23時

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