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side 有紀







隆平と別れて1週間が経った

もう、未練は何も無い







ただ、会いたくない気持ちは変わらなかった






これ以上ここにいたら

隆平のこと、諦めがつかなくなる時期がきっと来る






だから、日本を離れることにした





向こうでまた新しい仕事を探して

新しい友達を作って

新しい生活を送る




それでいい







坂巻さんには夜って伝えたけど

ほんとは昼間




いま、すぐ




隆平とあの子にだけは、伝わってほしくなかった









なのに









『有紀さん!!!』


有「……谷中、さん?」









どうして……








『有紀さんなら、きっと時間誤魔化すと思って…』

『すみません。どうしても会いたくて』









わたしはあなたに酷いことたくさんしたのに









有「……なんで?」


『え?』


有「なんで来たの?仕事は?どうしてわたしなんか…」








あなたには帰る場所がある


居場所もある


隆平もいる






なのになんで…!








『有紀さんは、わたしの大切な上司です』


有「……!」


『たくさん酷いことはされましたよ?でも…、それでも、わたしにとっては大切な人なんです』


有「……だったら」


『それに有紀さんは、丸ちゃんにとっても大切な人なんです。だから、嫌いになんてなれない』

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作者名:りゅこ | 作成日時:2017年10月5日 23時

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