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side 隆平





こいつはなんや





自分のことしか見えてないただのアホやん







Aちゃんがムカつくから


気に食わないから


僕のファンやから






それだけの理由でAちゃんに手出したんか









丸「黙って聞いてりゃ悪口ばっか言いやがって」


有「……っ、」


丸「Aちゃんをなんやと思ってんねん」









僕の知ってるAちゃんは








なにもするにも一生懸命で




誰にでも優しくて





頼りになって









心から笑う可愛い女の子や









丸「お前の性格悪いのがよう分かった」


有「ちょっとまって、隆平…」


丸「もう二度と僕のこと隆平って呼ばんといて」


有「……っ」


丸「これ以上Aちゃんにも、僕にも近づくな」









僕はもう、こいつの表の顔には騙されへん



Aちゃんの笑顔を奪った

こいつだけはもうずっと許さへん









丸「もしまたAちゃんに手出したら、そん時は分かってるやんな…?」









僕の怒りに震えながら

有紀は小さく「ごめんなさい」と呟いて泣き崩れた








けど、あえて聞かんフリ、見ぬフリで

僕は有紀の部屋のドアを閉めた








外は土砂降り


あー、傘持ってへんわ









丸「歩いて帰ろか…」








「ごめん」は僕やなくて、

Aちゃんに言うセリフやから

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作者名:りゅこ | 作成日時:2017年10月5日 23時

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