ひとつ、屋根のしたで。-２-

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最悪



最悪



最悪









一番会いたくなかった人


もう顔も見たくなかった人






そして


まるちゃんの好きな人









有「……で、なにしてんのこんなとこで」


『近くまで来たので。それだけです』


有「あんたの居場所はもうないのに？」


『それとこれとは別です』








すばるくんには『帰って』って言ったんだけど

「嫌や」って聞かないから変装してもらった


わたしの後ろに座ってる



すばるくんは有紀さんを知ってる様子だった








有「聞いたよー、いまジャニーズ事務所で働いてるらしいね」


『…っ、なんで知ってるんですか』


有「あれ、知らなかった？わたし、ジャニーズ事務所に知り合いがいるの」






幸い、わたしとエイトが一緒に住んでいることまでは聞いてないみたいだった







有「すごいよね、あんたみたいな凡人がさ」


『……っ』


有「いい加減隆平のこと、諦めてよ」


『……嫌です』


有「じゃあ……、



わたしが隆平と付き合ってるって言ったら？」


『……え、？』


渋「！？」









まるちゃんが家に帰らないのは

有紀さんと暮らしてるから…？







有「坂巻くんから聞いてるはずだよね？わたしと隆平が昔付き合ってたって」


『……それは、』


有「別れよって言ったのは隆平。でも、また付き合ってって言ったのも隆平。意味わかるよね？」









やめて



聞きたくない









有「隆平の中にあんたへの感情は一切無いのよ」






ｶﾞｼｬﾝｯ

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