ひとつ、屋根のしたで。 (ページ29)

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結局いくら考えてもデザインは浮かばなくて

亮ちゃんに助けを求めることにした

コンコン

『亮ちゃん、いる？』

亮「おん、開いてるでー」

ギターの練習中だったみたい

タイミング悪かったかな

亮「どうしたん？」

『あ、章大くんのギターのデザイン一緒に考えて欲しくて』

亮「章ちゃんの？ああ、ええよ」

・

『イメージはね、"愛"なんだって』

亮「愛？」

『うん。Aちゃんなら簡単やろーって』

亮「……うん、いまのAになら簡単とちゃう？」

『え！？全く思い浮かばないんだけど！？』

章大くんといい亮ちゃんといいなんなんだ、

わたしは思い浮かばないから聞いてるのに

亮「A、マルのこと好きやん」

『え、』

亮「マルのことイメージして描いたらええんちゃうの」

『章大くんのギターなのに？まるちゃん？』

亮「てかさそれほんまに章ちゃんが使うやつなん？」

『章大くんが言ってたらそうでしょ』

亮「そんなんわからんやんか、章ちゃん騙すのうまいからな」

『ええ……』

亮ちゃんが言いたいのは

これはほんとはまるちゃんが使うものってことだよね

うーん、

確かにあの時章大くんすっごいニヤニヤしてたけど

ほんとのとこは謎だよね …。