ひとつ、屋根のしたで。 (ページ28)

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一週間後 ____

『うーーーーーーん………』

渋「顔ブサイクになってんでお前」

『うっさい！余計なお世話～っ』

章大くんのオフから一週間後の今日

珍しくすばるくんがオフ

ふたりきりなんて久しぶりでなんだか新鮮

渋「なにをそんなに悩んでるん？」

『章大くんにギターのデザイン頼まれたの』

渋「あー…、適当でええやん？」

『せっかくなんだからそういう訳にもいかないでしょ？』

一生懸命スケッチブックとにらめっこするわたし

に、すすすっと近づいてくるすばるくん

あなたは構ってちゃんの猫ですか。

渋「………あのさ、」

『なに？やめろって言うなら聞かないよ？』

真剣な顔のすばるくんと目が合って

思わず息を呑む

渋「お前、マルのこと男として好きやないんか」

『え？』

渋「男として好きなんか？アイドルとして好きなんか？」

『………わからないよ』

まるちゃんといるとドキドキするのは確か

けどそれが好きってことなのか

単に男の人だからドキドキするのか

それはわからない

渋「だいたいお前は危機感なさすぎやねん」

『ねぇ、さっきからどうし…わ！？』

気づけば目の前にはすばるくん

と、リビングの天井

変えたばかりのカーペットの感触が背中に伝わる

渋「マルのこと好きならしっかり捕まえとけ」

『……？』

渋「それから、他のやつに隙見せんな」

『すばるくん…？』

渋「じゃないと、お前も、マルも。どっかの誰かに攫われんで」