ひとつ、屋根のしたで。 (ページ13)

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『ヒーナちゃん、』

村「お、A、どないした？」

まるちゃんに全てを打ち明けたことを

まだヒナちゃんに言えてなくて。

横「すばる、右、右！！」

渋「おう！任しときや！！」

いまちょうど向こうは向こうで盛り上がってるし

言うならいましかないなって思った

『あのね、例の件なんだけど』

村「おん、どした、なんかあったか？」

『まるちゃんに話したんだ』

村「…言い寄られたんか？」

『ううん、そんなんじゃないよ』

あの日のことを全部話したら、

よう頑張ったなってヒナちゃんは頭を撫でてくれた

村「どうや、ここでの生活」

『……楽しいよ、すごく』

村「俺らのこと好きでいてくれるか、これからも」

『うん、ずっと。もう離れたくない』

ヒナちゃんと出会わなかったら

きっとわたしはすべてに絶望していたと思う

ここへ来て

普段の彼らも仕事してる彼らもいろいろ知って

いちファンとして

仕事仲間として

自分に出来ることは何か探すことが多くなった

視野が広がった気がする

『ヒナちゃん、わたしね、すごく幸せ』

村「マルのことか？」

『違うよ。みんなといられることが幸せ、楽しい』

村「……A、」

『ん？』

村「まだ自信が無いんやったら、もういっかいちゃんと俺らと向き合ってみい。ええな？」

ヒナちゃんの言葉の意味を理解するまでには

まだまだ時間がかかる気がした