伊野尾と俺らの不思議な毎日

30世界 ページ32

伊野尾side


"ねぇ、この前の絵についてなんだけど"


そんなの知らない

俺だってわかんないよ。なんで俺があんな絵を描いたのか…


伊「だーかーら、あれは俺の画力が無かっただけだって…」


八「違うでしょ…？俺、見たよ。あの絵を描いた後、なんか悲しそうな顔してたの…」


光まで口を開く


伊「そんなの…別になんでもないよ…」


俺の言葉、大丈夫かな…震えてないかな


心臓が耳にあるんじゃないかってくらい、鼓動がうるさい


山「なんでもなくないでしょ？」


なんで？

ここにいるのは幼稚園生なのに。


なんでこんなに鼓動がうるさいの？

なんでこんなに身体が震えるの？




なんでこの子達は、そんな目で俺を見るの？


そんな変な目で見ないで


伊「いいでしょ…なんだって…。


どうせ君たちが大人になったら…幼稚園生の先生なんて忘れるんだよ。

俺なんて記憶になくなるんだよ。



関係ない…赤の他人の過去、なんで知りたいの…？」



いったいどこのどいつが

人のことをそんな風に言えるのだろうか。

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