そばにいさせて【怪盗キッド】

お宝攻防戦 18 ページ47

樽見と華村が手錠をかけられパトカーに乗せられている。



そして沢山の報道陣が彼らを囲っていた。



(ふっ……勝ち申したぜよ……)



そんな姿を見て私はほくそ笑んだ。




「Aの推理ショーとてもかっこよかったよ！」


蘭が笑顔を向ける。


私は照れながら後ろ頭をかく。




「へぇーAお姉ちゃん、推理してたんだー！」



後ろからコナン君の声が聞こえた。

振り返ると丁度博物館から出てくるコナン君の姿が見える。





(なんか……いつもより……圧を感じる……)





「コナン君！どこ行ってたの！」


蘭がコナン君の近くに駆け寄る。



「えへへ、ちょっとトイレに」



「頻尿なの？」



私がいじった直後、思いっきり睨まれた。




(え！？何なんか当たり強くない！？)




私は謝罪の意を込めて軽く頭を下げ、コナン君に背を向けた。





「キッド様も見れたことだし！帰りましょっか！」



「そうね」



「あ、僕ちょっと博士の家に寄りたいんだけどいいかな！」




「いいけど、あまり遅くならないようにね」



「はーい！」




園子と蘭が歩き始めたため、私も2人について行こうとした、その時だった。








「おい、A……待てよ」



後ろからとてつもなく低い声が小さく聞こえた。





私は肩をビクつかせゆっくりと振り向く。







「な、何でしょう江戸川様」





「この後キッドについて話がある。一緒に博士んちまで来てもらおうか」





後ろからゴゴゴゴという効果音が聞こえてきそうなほど、睨みをきかすコナン君。




「え、あ、いや、ちょっとゲームの新作買いに行かないと……」




(快斗め！！！何か言いやがったな！？！)






急に疑われ、軽くパニックになる私。


どうにかしないとと思い、咄嗟に携帯があるポケットに手を突っ込んだ。





「ほぉ……一体誰に連絡を取ろうとしてるのかな？」




「…………ﾋﾟ､ﾋﾟｯﾋﾟﾛﾋﾟｰ」




私は全身を震わせながら、大人しくコナン君と一緒に博士の家へと向かっていったのだった。








ーーーーーーーーーお宝攻防戦fin

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