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かすかな疑い 10 ページ16

警官の前で呼び止められ、振り向く。

コナン君は1歩も動かず、先程居た縦長の水槽に立っていた。




「どうしたのコナン君。早く行かないと怪盗キッドが来ちゃうよ」






「怪盗キッドならもういるさ」





「えっ!?」




思考を巡らせる。

ここにいるのは私とコナン君…………と警官。




「!?」




目を見開き、警官の方へと振り返る。





バサッ





優しい風が頬をかすめた。





黒い警官服とは真逆の白いスーツが視界に入る。

見上げるとモノクルを付け、シルクハットを被った怪盗キッドが立っていた。



モノクルで顔はよく見えないが、口元は笑っている。




時計を見ると予告時間から1分すぎていることに気がつく。



「よぉ、名探偵。そして可愛らしいお嬢さん」



キザに振る舞う彼を見て心がキュッと跳ねる。

かっこいい。



「おめぇの企み、気づいたぜ」



「ほぉ。じゃあ答えを聞こうか」




新一を展示室に近づけない約束を守れず心が痛む。




「あの宝石が偽物だって伝えようとしたんだろ?」



「えっ!!偽物なの!?」




展示室の中心に飾られている台を見る。

ここからじゃ宝石は見えない。


コナン君は続けて話す。


「宝石は水を弾く。だがこの宝石は偽物のため、水をあまり弾かず水滴が滴らない。それを伝えるため、水槽の中に宝石を入れようとした」




キッドの表情は変わらない。

私は首を傾げ、振り向き質問する。



「じゃあなんで魚を避けさせようと……」



「今回の宝石は小さく加工され、土台に付けられている。万が一宝石が外れて魚が口にでもしたら……」




「な、なるほど……!」




「ご名答!」



大きな声を出したキッドが手を広げる。




「A!そいつから離れろ!」



「えっ、わっ!!!」



グイッとキッドに引っ張られ、腕の中にすっぽりとおさまってしまった。

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設定タグ:名探偵コナン , 怪盗キッド , 工藤新一   
作品ジャンル:アニメ
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えむあんどえー - ふるちゅさん» 2人の距離感を文で伝えることが出来て嬉しいです!これからも更新頑張ります!コメントありがとうございます! (2020年5月17日 21時) (レス) id: 1b31a8cf99 (このIDを非表示/違反報告)
ふるちゅ(プロフ) - 2人の距離感がとても好きです!毎回更新楽しみにしてます!!頑張ってください!! (2020年5月17日 21時) (レス) id: f30cf28b9e (このIDを非表示/違反報告)
えむあんどえー - 華さん» 2人のラブラブをお届けできて良かったです!ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年5月17日 13時) (レス) id: 1b31a8cf99 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 快斗くんと夢主ちゃんラブラブすぎて可愛いです。更新頑張ってください! (2020年5月17日 10時) (レス) id: 12db53baf5 (このIDを非表示/違反報告)
えむあんどえー - ゆうみんさん» 幼なじみとして結構過保護な感じです。嬉しいコメントありがとうございます!!頑張って更新していきます! (2020年5月16日 16時) (レス) id: 1b31a8cf99 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えむあんどえー | 作成日時:2020年5月14日 22時

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