そばにいさせて【怪盗キッド】

かすかな疑い 5 ページ11

中に入ると真っ先に案内されたのは警備室だった。



この前侵入した警備室とは違い、とても広く人も多い。

前みたいに催眠ガスを撒くだけじゃとても難しそうだ。




次郎吉さんは私たちを画面の前まで案内し、説明する。



「この監視カメラで監視をし、少しでも妙な動きがあれば……」




画面の前にずらりとボタンが並んでおり、右端の赤いボタンを押す。




ｶﾞｼｬﾝｯ!!!!!





展示室ではないが、深海魚が沢山写っている場所にあるシャッターが一気に降りてきた。





「密室になる。水族館は暗く、そう簡単に逃げ出せまい」





非常口が明るく光っているが、シャッターによって降ろされている。





すると園子が疑問に感じたのか、首を傾げる。




「だけど、キッド様の予告状には光をまといてって書いてあるわよ？なにか照らそうとしてるんじゃ……？」




次郎吉さんは余裕な顔をする。



「そこら辺はきちんと対策をしておる。いつもきゃつに照明をいじられておるからな。だから今回は制御室を念入りに警備しておる」




私はそっと画面から離れる。



(コントロールしてるのは制御室じゃなく……)


「警備室だ！！」




後ろから突然大きな声が聞こえた。



全員が振り返ると、そこにはやる気満々の中森警部がいた。


続けて中森警部は話す。



「前回奴は警備室にいた人たち全員を眠らせてた。制御室にいる人たちは何もされていない。要するに、警備室から操作してたことになる！」




少し目線が泳ぐ。

確かに合ってる。
だけど、ここで変に首突っ込むと今後の仕事がやりずらくなりそうなので、私は黙ったまま。



するとコナン君がとぼけたように質問した。

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