隠の桐島さん 第二幕【鬼滅の刃】

反撃の狼煙 ページ4

「だが彼奴らの動きの速さは別次元だ！！
俺たちじゃあついていけねぇ！」



「間合いに入れば"死"しか無い…
悔しいけど俺たちの力じゃ到底敵う相手じゃない」




炭治郎達の言う通りだ
迂闊に間合いに入れば即殺される


下手に動いて炎柱様の足手まといになれば
それこそ本末転倒だ…




『どうする…どうすればいい』




こんな時に限って自分の無能さが身に染みる
無い知恵を振り絞って最善の行動を導き出す


指くわえて見てても
なんの力にもならない…



今までの経験と知識を最大限に引き出せッ









その刹那…脳裏に一つの妙案が思い浮かぶ






成功する保証は皆無に等しい







けど…







何もしないで後悔するよりはよっぽどいい









私は意を決して二人に語りかけた





『炭治郎、伊之助…一つ作戦がある
けど失敗は出来ないしやるなら一発勝負だけど」





そう伝えると伊之助は眉をひそめた





「あぁん？何言ってやがる！
戦いはいつも一発勝負だわ！やり直しなんて甘いこと言ってらんねぇ！」




「時間がない…やってみるしかない！」




二人は快くその提案を受け入れてくれた


上官の待機命令を無視するというのは
前代未聞の違反だが



今更なんだ…




後藤さんの制止を振り切った時から
もうとっくに違反だわボケ



どんだけ繰り返したって変わりゃしない







でも、下手したらクビだなぁ…私








『ま、最後の悪足掻きって事で
大目に見てください！』





二人の合図と共に
私たちは一斉に炎柱様と十二鬼月の元へ駆け出した

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