隠の桐島さん【鬼滅の刃】

いつかみんなで笑いあえるその日が来るまで ページ32

『新しい司令が？』



「あぁ、今朝鎹鴉からお達しがあったんだ！」



『そっかぁ...ついに炭治郎達も復帰か』


短かったような長かったような
あれほど傷ついた身体はすっかり良くなったようで


鍛錬に励む炭治郎たちを見ながら
私は笑みをこぼした




「黒子女は暇なのか？」




「こら！女の子に何てこと言うんだこの野郎！」




『失礼な！隠はお世辞でも暇なんて言えないよ...
君達が鬼と戦い続ける限り私達の仕事はあるから』




そう、一般隊士が鬼と戦い続ける限り
事後処理部隊【隠】は存在するから


私が蝶屋敷に通ってたのはちゃんと私が仕事をこなしていたからであって

決して隠は暇とかそんなんじゃないから！！




『それに、いい加減黒子女じゃパッとしないから
私は桐島...桐島A！ちゃんと覚えてよ猪頭くん』




「俺は猪頭じゃねぇ！！嘴平伊之助様だ！」




「俺だっていつまでもぱつきんじゃ嫌だよぉおおお！！
ちゃんと我妻善逸って名前があるんだからさぁ！」




『はいはい、気が向いたら呼んであげるから』





毎回呼んでくれよぉ〜！！と善逸は叫ぶ
鼻水撒き散らしながら善逸達と鬼ごっこするのも


もしかしたら





これが最後になってしまうのかも









いや、そんな筈ない
彼らはそんなやわな人間じゃない




そう簡単にくたばられては困る




『今度会うときは、任務でだね
それまで鬼にやられちゃ駄目だよ？』




「うん！Aさんもどうか元気で！！」




屋敷に戻る炭治郎...善逸...伊之助の背中を最後まで見送る



いつか、悪い鬼が居なくなって




鬼殺隊が必要なくなるくらい





平和になったら



みんなで甘味処のお団子を食べながら
のんびり暮らせたら...







そんな儚い夢を叶える時が来るまで




私は隠として彼らを応援していくつもりだ




いつかその瞬間を見届けるまで
私は隠として彼らを支え続けてみせよう



さよならとは言わないからね




炭治郎...




伊之助...




善逸...





『またねがあればその日まで』






ずっと...待ってるから

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