隠の桐島さん【鬼滅の刃】

女は強し ページ19

「失礼致します栗花落様...
胡蝶様の申し付けにより参りましたお屋敷に上がっても宜しいですか？」




しかし栗花落様はニコニコと微笑むばかりで全く喋らない
入っていいの？だめなの？

ど...どっちだ？




「何方様ですか！！」




『うわぁ！？...あのッ胡蝶様にですね』




ワタワタと困惑しながらも
必死に説明しようと試みるとピンときたのか
すんなりとお屋敷に案内してくれた

兎に角、屋敷の中はだだっ広くてね
未だに何処に何があるか覚えらんないぐらい




「五回！？五回飲むの一日に！？
苦いんだけど辛いんだけどぉおおおお！！」




『うわぁ何処かで見た顔がいるな...』




それを見つけた少女がすかさず喝を入れると
金髪の少年はガタガタと小刻みに震えだす

相変わらず感情の起伏が激しすぎる奴だな




「善逸！大丈夫か怪我したのか？
山に入ってきてくれたんだな！」




「た...たんじろぉ！！聞いてくれよぉ〜
臭い蜘蛛に刺されるし毒で凄い痛かったんだよぉ〜」




「ちょ...離れろよ！俺関係ないって」




あ、後藤さんがぱつきんくんに捕まってる
男の子背負ってたから必然的に巻き込まれたみたいだけど

隊服に鼻水くっつけられてるし
反応がなかなか面白いからもう少しそのままにしてよーっと




「伊之助は？村田さんって人知らないか？」




「ん？村田って人は知らないけど伊之助なら隣にいるよ」




確かにぱつきんくんの隣には猪の被り物を被った男が寝台に横たわっていた
被り物はド派手なのに物凄く静かでチグハグだからなんだか違和感ある

話によるとなんか喉が潰れてるんだって
普段はもっと賑やかな人らしいよ




『んじゃ、ウチらは仕事に戻るから
妹ちゃんの箱は此処に置いとくね』




「はい！ありがとうございました！」




『いえいえ、ほら後藤さん早く行きますよ〜』




「いやまずこの鼻水なんとかしろよ！！」



珍しく取り乱す先輩を引きずるように病室を離れる
そう言えばあの子たちの名前聞くに忘れてた


まぁいっか


そのうち、きっとまた会えるよね？

村田さんって何者？→←遠すぎる存在

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す