RAMPAGE diary

幼なじみ×翔吾×樹 5 ページ45

樹side




買い物が終わり、病室へ向かうと顔を手で隠しながら早歩きで病室から出ていくA。



樹「A！」



俺の声には答えず、俺とAの距離は遠くなっていく




何かあったのか…



疑問を抱きながらドアを開けると浮かない顔をしている翔吾




樹「翔吾、A どうした？」




翔吾「…俺、告白した」




樹「っ……返事は？」




少し間をあけて、首を横に振る



あいつ…何やってんだ…


と思ったのもつかの間



翔吾「Aを責めないであげて」



俺の考えていることがわかったように優しくつぶやいた




翔吾「返事はいらないって言ったの俺だから」




樹「でも…」




翔吾「…樹、Aのこと、頼む」



これまでに見たことない真剣な表情




翔吾「樹も…Aのこと好きなんだろ？」




樹「え？」



翔吾「俺のを誰だと思ってんの？幼なじみだよ？気づいてないとでも思ってたの？」




樹「ごめん、今まで言わなくて」



知らなかった


まさか気づいてただなんて




翔吾「俺は…Aを守ってやれない。いつかは…いなくなるから」




樹「そんなこと…」




翔吾「そんなことあるんだよ！」




声を張り上げて言ったが、微かに震えていた




翔吾「聞いちゃったんだよ、もう長くはないって…。だから頼む、Aを幸せにしてやってくれ」




樹とAが幸せなら、俺も幸せなんだ


っていつものくしゃってした笑顔で言った




樹「…」




何も言い返せなかった




これが本当に翔吾が望んでいることなのか…？

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