ファインダーの向こうの貴方 (ページ2)

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弟のお世話は私たち兄妹がやってたし、こうやって毛布かぶるのだって彼にとってはお遊びのひとつだったのかも。かくれんぼとか

だって毛布の中で震えるわたしの前にいる弟はニコニコしながら手で口を押さえてクスクスと笑ってる。

それを知っている私たちは、この子をなんとしても守らなくちゃ、って。

それからしばらくして、お父さんとお母さんは離婚した。
その時もゴタゴタがあったみたいだけど覚えていない。

私たちは母方の祖母の家で暮らすことになった。
おばあちゃんはこれまで辛い思いを沢山してきたからって私たちを可愛がり甘やかしてくれた。

でも、今まで甘えることを知らなかった私は何もできず、ただ弟の面倒を見す日々を過ごしていた。

数年後お兄ちゃんもお姉ちゃんも大学とか就職で家を出ていった。
弟のこともあり仕送りもしてくれているらしい。

それからほのぼのとした安定の生活

も、長くは続かなかった。

弟がしんだ。