＿＿＿＿２１ ページ22
You side.
亮「お邪魔します。」
律儀にペコリとお辞儀をした彼は、丁寧に靴を揃えて家に上がった。
「あんまり見ないで、」
亮「えぇ〜？見たくなっちゃうよ。Aさんのお部屋、初めてだもん。すっごい可愛い。それにいい匂いがする。」
スンッと鼻を動かす行動も何もかもが照れ臭い。
「飲み物取ってくるね。」
亮「待って〜僕も行く。」
「冷蔵庫行くだけだよ〜」
亮「やーだ。1秒でも離れたくないの。」
そう言って私を後ろから包み込んだ。
亮「いい匂いなのは部屋だけじゃなくて、Aさんも同じだね。」
「そうかな、」
亮「うん。いーにおい、」
彼は髪に顔を埋めたまま、離れようとはしてくれない。
仕方なくそのまま彼の足の間に座り込んだ。
「ねぇ、阿部くん？」
亮「んー？」
「まだぎゅーするの？」
亮「うん。ずっとしてる、」
「ずっとは困るなぁ。」
亮「ダメなの？」
「お仕事行けないじゃん。」
亮「いいよ、仕事なんか行かなくて。」
「もー何言ってんの、」
亮「そのくらいAさんのことが好きだから一緒にいたいってこと。」
そう言って抱き締める力をさらに強めた。
亮「Aさんの会社に男の人っている？」
「....？うん、いるけど、」
亮「じゃあ辞めて。」
「え？」
亮「男の人いるんでしょ？それなら辞めて。」
「そんな急には無理だよ....」
亮「じゃあ今月中に辞められる？」
「本気、？」
亮「本気だよ。」
あまりに突然の提案に驚き言葉に詰まっていると、彼は私の体をくるっと自分の方へ向かせた。
亮「僕のこと、好きなんだよね？」
「....うん、」
亮「じゃあ、僕の嫌なことなんてしないよね？」
「そうしたいけど、働かないと生活出来ないから....」
亮「それなら心配しないで。僕がAさんのこと養っていくから。」
「えっ、」
亮「だから一緒に住もうよ。」
トントン拍子で進んでいく話。
私は彼に対する好意を証明する為に、その条件を飲み込んだ。
.
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cleam(プロフ) - ゆんりかさん» お返事が遅くなり申し訳ないです....！ありがとうございます（ ; ; ）ちょっと怖いお話（？）だったのでそう言っていただけて嬉しいです（ ; ; ） (2021年5月4日 19時) (
レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんりか(プロフ) - コメント失礼します 読んでいるうちにどんどん引き込まれました♪ 最高です (2021年5月1日 14時) (レス) id: d4900d386d (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - menoさん» コメントありがとうございます！担当様でしたか( °o°)内容が強すぎたら申し訳ないです....いつかあべくんには狂ったキャラを、と思っていたのでそこを楽しんでもらえたなら幸いです。いつか役回りでサイコパスなあべくんも見てみたいですね＾＾ (2021年2月15日 23時) (レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
meno(プロフ) - 軽い気持ちで読んでたら、え、？とかは、？とかもう内容に引っ張られちゃって、もうとにかく凄いなって思いました!!!フィクションだからこそ自担の妄想黒場面がみられたのが幸せでした(あ、阿部ちゃん…あなたそんな…え…とちょっと放心状態になったのは内緒) (2021年2月15日 10時) (レス) id: a41f81c6b1 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - Asahiさん» お返事遅くなりまして申し訳ありません！一応こちらはあべくんのお話なのでこのエンドが正規ルートです。ですがもしわたなべくんオチを、とのことでしたら書かせていただきます＾＾ただちょっと時間が掛かってしまうかもしれないので、それでも良ければなんですけど.... (2021年2月15日 0時) (レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cleam
| 作成日時：2021年1月26日 21時
