それは突然に

◎24(side卓) ページ24

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『鍵谷ーーーーー』


次の日、昨日のことを
引きずったままドームに到着した。

この気持ちをどうすればいいのかわからず
俺のことはなんでもわかってて良き相談相手の鍵谷に相談した。


鍵「どしたの」


昨日のAとのメール内容を全て話した。
すると、鍵谷はふっと笑いながらこう言った。



鍵「なに、今さら焦ってんの？笑」

『別に焦ってはないっちゃけど』

鍵「オレのAちゃんが遥輝に取られるーって思ったんだろ？」

『そんなんじゃねーよ』

鍵「卓、いい加減素直になれよ。絶対後から後悔すんぞ」


素直になれって言われても、俺にはそれが理解できなかった。昨日なんで俺はAにあんな冷たい態度をとったんだろう。ただ、遥輝とご飯いくだけだろ？ただそれだけのこと。



鍵「じゃあ、もしAちゃんが遥輝と付き合ったらどう思う？」

『………』

鍵「やだっしょ？だから要するにそういうことなんだよ」

『どういうことだよ』

鍵「"好きなんだろ？"」


そう言われてAの笑顔が
頭の中で何度も映し出された。
誰でもあの笑顔を見るだけで元気になれる。

あの日出会った日から今日まで
彼女のことを考えない日はなかった。

今までそれが恋だとはまったく気づかなかった。


そして今まで何度もいろんなことを鍵谷には
相談してきたけど、いつも的確な答えが返ってきて

きっと今回の件だって絶対に鍵谷の言うことは間違っていない。




いつの間にか俺は彼女に惹かれていたんだ。





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