それは突然に

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「すごい試合でしたね！楽しかった！」

『私もすごい楽しかった。あかりちゃん
連れてきてくれてありがとう』



人生で初めての野球観戦はわからないことも多かったけれどあかりちゃんがいてくれたおかげもあって、ものすごく楽しくてまた来たいと思えるものだった。




それから、今日の試合について色々話していると
あかりちゃんの携帯に一通の電話がきた。

すると、あかりちゃんは何か企んでいるような様子で私のことを見てこう言った。


「Aさん、ちょっと付いてきてもらえます？」

『ちょ、あかりちゃんどこいくのよ』


彼女は私の腕を引っ張りながら、どんどんと目的の場所へと私を連れ出した。




少し歩いて見えたのは
"staff only" と書かれた場所だった。

警備員さんや関係者の方達がたくさんいるなか、
明らかに場違いな気がしてならなかった。


「遅くなってごめんね！！」


あかりちゃんがそう言って話しかけたのは
結婚式ぶりに会うあかりちゃんの旦那さんだった。
旦那さんに挨拶をし、2人の会話を聞いていると


「いま連れてくるからちょっと待ってて」


それだけ告げて
旦那さんはどこかに行ってしまった。


『あかりちゃん、どういうこと？！』

「まあまあ、今にわかることですから」




なんて言われても全く理解できない
私の頭の中は"？？"でいっぱいだった。

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