殺人鬼とナイフ使いの女の子 (ページ5)

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Aは二人を追いかけるが途中で見失う。

A『チッ、見失った。大丈夫かな…あの子…』

再び、急いで少女を探し出すが居なかった。

まさかもうあの包帯の男に殺されたのかと思い始めて諦めた。

ドアを開けて進んで、次の階に行くエレベーターが開かれ乗ろうとする。

が。

突然、何者かに服を掴まれ強い力で、強引に引き戻されてそのひょうしに転倒する。

A『うぉ！？痛ってぇ…急に何すんの……？！…』

腰を強く打って擦る、顔を上げて文句を言おうとするが、見たとたん身体が硬直した。

服を掴み強引に引き戻した者は。

ザック「よお？そんな簡単に逃がすと思ったか？」

口角を上げて笑う彼。

先程、少女を追っていた包帯を巻いてる男だった。

右手にはあの大鎌を持っている。

一瞬だけ怯えた顔になるも、すぐに元の冷静な表情になる。

A『嘘…最悪……あ、そうだ…女の子……金髪の女の子は？』

ザック「あ？あぁーあのガキか…そこのエレベーターに乗って上の階に逃げやがった…」

A『そう…良かった…』

Aは立ち上がり汚れを叩く。

ザック「良くねぇよ…おかげでこっちは取り逃がして苛立ってんだよ！だから1秒も待たねぇし逃がさねえ！！！」

笑いながら包帯の男はAに向けて勢いよく大鎌を振り上げる。

Aは軽々と避けて素早く、彼の腕を掴み壁に向けて背負い投げをする。

ザック「っ？！」

包帯の男は壁に背中を強くぶつけてずり落ちる。

A『あ…ごめんごめん！やり過ぎた…あはは…』

ザック｢っ…てぇ…｣

彼は苦笑するAを見て、悔しさと痛みで顔が歪みながら脇腹を抑え立ち上がる。

A『じゃあ…私はこれで』

ザック「オイ…待て」

A『はい？』

ザック「俺を殺さねぇのか…」

A 『えっ、何で？』

ザック「何でって…また俺がお前を殺しに来るかもしれねぇだろ？｣

A『うーん…その時はまた体術で懲らしめるそれに、殺す理由が無い』

そして彼女はクスリと微笑んだ。

ザック「…………｡」

Aはエレベーターに乗って上の階のボタンを押し、扉の上下が半分まで閉まりかけようとした瞬間。

先程の包帯の男が走り、飛んで入ってきた。

男は息が切れながら話す。

ザック「はぁ……はぁ……はぁ…俺は…決め……た…お前を絶対に殺す……！！！絶対に…他の奴に殺させねぇから！！！！」

彼女は驚き、エレベーターは閉まる。