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_____食堂。
勿論、人はいない。きっと皆、自主トレーニングかお風呂とか部屋でのんびりとか、そうしてるんだと思う。





「…ソレ(・・)、誰に付けられたん?」




ソレ……?
私が不思議に思っていれば、潔くんが少し怒ったような表情で私に近づいてきて、首元のある一箇所に指を這わせた。それが昨日、凪くんに付けられたキスマの位置。



『あっ……』



でもなんでだろう。今日の服装は首元が隠れる服装なのに。捲れて少し見えたのだろうか。だとしたら潔くん、眼いいな。



「その反応、やっぱり誰かに付けられたんだよな?…誰すか、ソイツ」



潔くんが私の手首を掴んで後ろの柱へと押し付ける。…凄く力が強い。普段からトレーニングで鍛えてるからか、それとも男女の差だろうか。どちらにしろ、この状況は逃げれそうにない。



『い、さぎく…』


「教えてくれるまで離しませんから」



その言葉と共にグッと力が込められた気がした。不意に上を見てみると数値が以前は79だったのに対し、84。そして真っ黒な瞳に見つめられ、少しだけだけど恐怖感を抱いてしまった。



『あ…な、凪く…凪くん…』


「…凪?アイツかよ…」



私が凪くんの名を言えば込められていた力も徐々に弱まっていく。ホッと安心する中、いつもと違う潔くんの一面が見えてしまってちょっと怖い。

黙ったまま見つめる私を見て察したのか、潔くんは一瞬目を見開いた後、眉を八の字にする。



「あ、すっ すみません!Aさんのことになったら俺、止まんなくて…」


『……』


「怖かった…ですよね?」



先程と一変した雰囲気。慌てた様子で謝罪を述べてくれる潔くんを見ていたらさっきまでのことは夢のように思えてしまう。別にそこまで気にしてないけど…必死さが伺えたから許す。

ただ気になる発言が、



『…私のことになると止まらないって…?』


「え、あっいや!忘れてください!つい口に出てて…」


『そう、なんだ』



今度は顔を赤くする彼。
顔に出やすくて分かりやすいなぁ潔くん。

…“私のことになると止まらない”っていう発言は気にしないことにしておいた。


.

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MaO(プロフ) - はじまして!とても良い作品でした!一気読みしました!今後の展開を楽しみにしています!陰ながら応援しています! (2023年2月22日 20時) (レス) id: 96e9700f7c (このIDを非表示/違反報告)
名無し60368号(プロフ) - ヤンデレ最高すぎません?よかったらTwitter教えて欲しいです💦なんか出てこなくて😭 (2023年2月16日 17時) (レス) id: 598fbac0df (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ - ヤンデレ最高すぎます。。更新楽しみです (2023年2月9日 3時) (レス) @page12 id: 4f62427d5e (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - ウワァァァァ、めっちゃ好きです...これからキャラがどんな風に変わっていくのかとっても楽しみです。更新楽しみにしております! (2023年2月6日 21時) (レス) @page10 id: c22457a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
マスタード(プロフ) - あああああ続き!!続きをお恵みください!! (2023年2月2日 21時) (レス) @page7 id: 939cd7d5e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミルりん | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/R9uf2SJKvFrqI87  
作成日時:2023年1月28日 18時

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