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マイキーside
屋上に出ると外は寒かった。
見上げると顔に雪が乗った。
マ「もう冬なんだな……。」
数年ぶりに外に出たらあいにくにも俺が一番嫌いな冬だった。
マ「あいつらを突き放したのもこんな寒い日だった………。」
そう、自らの手で一番幸せだったあの頃を手放した日もこんな寒い日だったんだ。
あれから12年たった。俺も27になろうとしてた。
でも、この12年幸せを感じた日なんか一度もなかった。
後悔と罪悪感しか感じなくて生きてる心地なんかしなかった。
誰も俺を救おうとしてくれる人も俺に正直に向き合ってくれる人も誰一人いなかった。
梵天の奴らはある程度俺に良くしてくれるし、
情は多少なりともあるのかもしれない。
でも、俺自身が過去にとらわれすぎて信じきれなかった。
こんな奴の元で俺からの命令を必死にこなしてくれてる
メンバーにもひどいことをしていると思う。
俺はつくづく最低な人間だ。。
俺こそこの世から消えなきゃいけない……。
ずっと考えてたことだ。その時がやっと来ただけ。
また仲間を置いていくことになるけど許してくれ…。
俺は決意をして柵に足をかけた。
この冬空も見るのが最後なんだな。空を見上げた瞬間、
ド「マイキー。お前は生きろダメだ。」
ケンチンの声が俺の脳内で響いた。
そこからみんなの顔が浮かんできた…。
マ「っ……、ぅ……ごめんっみんなほんとに………
っあ、みんなと生きたかった………でもできなかった……っ」
昔のことをおもいだして俺の目にはどんどん涙が溜まっていく。
マ「俺がいなかったらみんなどんな幸せな人生だっただろうな。
俺に時間使ってもらったのに、俺は、俺は……っ、みんなの人生を奪ったっ……！
ぅ……こんなことになるくらいなら出逢わなかったらよかった。
ほんとにごめん。俺もそっちに今から行くから。」
身を乗り出した時、最後によぎった思いはやっぱり最後まであいつの事だった。
マ「ケンチンに会いたいっ……！ケンチン……泣」
そう思った瞬間俺は力が抜けてそのまま屋上側に崩れ落ちた。
同時に後ろから、
鶴「マイキー！！！！」
俺を呼ぶ声が聞こえた。
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作者名：なっつん | 作成日時：2022年7月4日 9時
