Another Love 68.9 ページ33
それから歩き続け登り続けやっと階段の上の扉に辿り着いた
本当に出られる
その思いで開けた先は庭だった
久々に自然の光を浴びた
月の光
出来れば朝に出たかったけれど仕方がない
草の上を裸足で歩きオシャレな門を出た
いつも朝制服姿で歩いていた住宅街の中
裸足で歩くなんて
笑っちゃう
『あれ、お出かけですか?』
はい。と答えようと振り向くと
今1番あってはいけない、会いたくない人が立っていた
「……!」
『今日が14日目。
いやぁ!此処まで来たなんて凄いね!
まさか歩ける様になるなんて』
私は走ろうとした
でも、完治してない私の脚は言うことを聞かずガクガクと震えた
そうだ、ここは住宅街の中
叫べばみんな起きてくれる
「…………s…………………y………?」
『あっははははは!
口パクパクして魚見たいだね
リハビリしたって事は喉渇くよね
って事は飲んじゃったんだね』
なぜか悔しかった
何もかも彼の計画通り
『でも、頑張った神谷さんにプレゼント!』
「………?」
見せられた紙には大学の合格証
『一緒に大学行こう』
彼の言っている意味がわからない私は声は出ないが黙りする
『また、君が友達を作って恋をしてそいつに僕が乗っ取ってめちゃくちゃにする』
乗っ取って?
『あぁ…楽しみだなぁ
また、君がどんな目をするのか』
あなたは誰なの?
『僕はxxxx
君の兄でも、戸塚でも、河合でもない』
あなたは何者なの
『驚いた?
昔、小さい時にあの約束した相手は戸塚じゃなくて
僕だよ』
色々言いたい
でも、声が出ない
喉から出るのは掠れた空気が通る音
『何か言いたそうだね』
みんなをかえして
河合君をかえして
『泣いてるの?
そんなに僕が嫌?』
河合君は嫌じゃない
『…ニゲテ』
えっ
『あれ、まだ生きてたの?河合君』
河合君…いや、本当の河合君
彼は2重人格者
私は彼の言葉を信じ壁を伝い歩いた
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アヒナ(プロフ) - ばばんぬ。さん» ばばんぬ。さん、はじめまして!コメントありがとうございます!そして応援まで…!とても嬉しいです…!泣)嬉しすぎてパニックです…wこんな駄目な作者ですがこれからも読んで頂けたら嬉しいです…! (2016年8月11日 0時) (レス) id: 99829ecf13 (このIDを非表示/違反報告)
ばばんぬ。(プロフ) - はじめまして。いつも小説読ませてもらってます。もう一つのEND読みたいです!これからも応援してます。 (2016年8月10日 12時) (レス) id: a41a75f380 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アヒナ | 作成日時:2016年2月21日 12時